ちひろのおいしいマンガを召し上がれ!

第2回 天国に近いレストラン-『Heaven?-ご苦楽レストラン』-

正体不明の女オーナーのいるフレンチレストラン

Heaven?-ご苦楽レストラン

「動物のお医者さん」や「おたんこナース」の作者佐々木倫子が描いたレストランを舞台にしたマンガ「Heaven?-ご苦楽レストラン」。
どの駅からも遠く、繁華街からも住宅街からも遠い、そして窓から墓場が見える「ロワン・ディシー(この世の果て)」という名のフレンチレストラン。
そこは破天荒な女オーナーが経営していて、普通の感覚がまるで通じません。
コンサートや演劇を観たあとでもおいしいフレンチが食べたいから、ランチはやらずに深夜営業をしたり、満席でも客に席を譲らずそのまま食事を続けたりと、おいしいから、自分がそうしたいからという理由で気ままにレストランを経営をしています。

他のレストランからオーナーの口車にのってやってきたシェフドランの伊賀、元銀行役員でワインのことしかわからず資格マニアのソムリエ山縣、もともと牛丼屋の店長でフレンチレストラン経験のない店長・堤、美容院で1年働いただけのコシドラン川合、気弱になると塩味が薄くなるシェフというメンバーで、おいしい料理がメインというよりレストランで起きるおもしろい話が中心のマンガです。

生態系の頂点に立つオーナーと"ご褒美"レストラン

Heaven?-ご苦楽レストラン

おすすめは4巻の秋の新メニューをオーナーとシェフで決める話。
普段は和気あいあいとしている2人が新メニューを決めるとき、意見が合わずもめてしまいます。
いつも好き勝手にものをいうオーナーが「自由に決めていい」と言ったことから、気弱なシェフはペースを乱され、新メニューが決めることができず、山籠りをすることに。
メニュー案で出てくる奇抜な料理あり、キジやイワナを遣った料理ありのおいしそうなフレンチ満載、そしてやっぱりオーナーの傍若無人ぶりいっぱいの話です。

第5巻の「必要な店」は、いつもは眼鏡にサンダル、パーカー、ズボンで仕事をするマンガ家が仕事を終えたときに着飾って、レストランに訪れる話も共感ができておすすめ。


Heaven?-ご苦楽レストラン(全6巻)

(2009.8.21 ちひろ)

第1回 おいしい料理が人を幸せにする-『ミスター味っ子』-

第3回 ワインが人の心を癒す-『ソムリエール』-

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